B型肝炎ワクチン(ヘプタバックス・ビームゲン)

平成28年10月より定期接種になりました。 対象は平成28年4月以降に出生した方で、1歳までに3回接種を受けます(標準的には2か月、3か月、7か月)。 ただし、母親が妊娠中に検査を行ってB型肝炎キャリアであることがわかっている場合には、母子感染予防として健康保険で接種を受けることになります。 

B型肝炎ウイルス感染が慢性化した場合には将来の肝硬変や肝臓がんの原因になることがあり、対象年齢を外れたお子さんでも任意接種として接種を受けることが勧められます。

 

日本脳炎ワクチン

日本脳炎ワクチンⅠ期の標準的接種時期は、初回接種として生後3歳で2回、1年後の4歳に追加の1回となっていますが、定期接種としては生後6か月からの接種が可能です。
ここ10年で8人のお子さんが日本脳炎を発症し、そのうち半数は3歳未満の患者さんでした。 それをうけて平成28年3月、日本小児科学会は日本脳炎流行地域に渡航する小児、最近日本脳炎患者が発生した地域、ブタの日本脳炎抗体保有率が高い地域に居住する小児に対して、生後6か月からのワクチンの接種を推奨しています。 広島県では平成29年に2人の日本脳炎患者が発生しており、当院では、夏季の前に生後6か月からの接種をお勧めしています。
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平成23年5月より、平成17年の”積極的な勧奨の差し控え”により日本脳炎の接種が完了し ていない児への救済措置の内容が変更されました。
平成7年4月1日~平成19年4月1日生まれの方は、20歳未満であれば、随時、不足分を接種 することができます。 (今までは9歳から13歳未満の時期に限られていました) たとえば、1回の接種もしていない方は、Ⅱ期を含めて4回の接種が可能です。  1回の接種のみの場合は、新たに3回の接種をすればよいでしょう。 
さらに、平成28年4月より、平成19年4月20日~平成21年10月1日生まれの方も9歳から13歳未満の期間のみに未接種分の接種をすることができます。
スケジュールなどご不明の点は、スタッフにお尋ねください。

 

水痘ワクチン

平成26年10月より水痘(みずぼうそう)のワクチンが定期接種となりました。 対象は生後12か月から36か月までの幼児で、3か月以上の間隔で2回接種します。

その年齢以外で任意接種として接種を受ける場合も、2回の接種が勧められています。 その場合、13歳未満では3か月以上、13歳以上では4週間以上間隔を空けます。

 

MRワクチン: 麻しん・風しん混合ワクチン

数年前に風しんの流行がありました。 風しん自体まれに脳炎や血小板減少症などの重い合併症を起こすことがありますが、一番の問題は、免疫のない女性が妊娠中にかかった場合で、おなかの赤ちゃんが先天性風疹症候群(目や耳、心臓の病気)を発症することがあります。

1979-1987年生まれのちょうど妊娠をすることの多い世代では風しんワクチンの接種率が半数程度といわれており、ワクチンの接種が望まれます。 接種された方も1回のみの接種では十分な免疫が作られていないこともあり、2回目の接種が望まれます。 また、妊婦さんの周りに風しんを持ち込まないためには、夫や家族のワクチン接種も重要です。

ただ、風しん単独ワクチンは品薄状態であり、代替としてMRワクチンでの接種をお勧めしています。  この世代では、麻しんワクチンを接種していない方も多く、同時に免疫をつけることはむしろ好都合でもあります。 すでにかかったといわれている人でも、検査をすると麻しんにかかってなかったということもしばしばあります。  本当にかかった人が接種しても、またワクチンが3回目の接種だとしても問題はありません。

 

ロタウイルスワクチン(ロタテック・ロタリックス)

乳幼児の冬季の嘔吐下痢症の主要な原因であるロタウイルスのワクチンです。 平成23年11月よりロタリックス、平成24年7月よりロタテックが日本に導入されています。 これは口から飲むワクチンです。

ロタウイルスは5歳までに世界中のほぼ全員が感染し胃腸炎をおこす、伝染力の非常に強いウイルスです。 繰り返し感染しますが、乳幼児の初めての感染の際には激しい下痢や嘔吐などから脱水症となり入院治療が必要となることがあります。 また、ときにけいれんなどの脳症状や尿路結石などの腎臓の合併症をおこすこともあります。  このワクチンで2歳までの重症ロタウイルス胃腸炎の発症が90%以上予防できます。

接種は、ロタリックスの場合は生後6週から24週の間に4週以上の間隔をあけて2回、ロタテックは生後6週から32週の間に3回行います。  この時期には他の大切なワクチンも多く、同時接種が適当と考えられます。 生後2か月と3か月時に、ヒブや肺炎球菌ワクチンなどと一緒に接種することが勧められます。 ロタリックス、ロタテックともワクチンの効果は十分と考えられますが、当院ではロタテックを標準的に使用しています。

生後24週を過ぎると腸重積症を合併するリスクが高まるため接種できません。  それ以下では大丈夫と考えられていますが、初回接種は早いほどよくできれば生後15週までの初回接種が推奨されています。 また、接種後1週間は、腸重積の症状 (ぐったりして顔色が悪くなり、不機嫌と泣くことを繰り返す・何回も嘔吐する・イチゴジャムのような血便が出る) に注意する必要があります。  

 

子宮頚がんワクチン(サーバリックス・ガーダシル)

子宮頚がんの主原因となるヒトパピローマウイウス(HPV)16型、18型に対するワクチンです。 対象は10歳以上の女性で、3回の接種が必要です。  H21年10月にサーバリックス、H23年7月よりガーダシルが日本に導入されています。
公費負担の対象は、中学1年生から高校1年生(相当)の女性です。 

H25年4月から定期接種のワクチンに格上げされていますが、6月に副反応の懸念から厚労省は積極的には一時的に勧めない、という扱いになっています。 しかし、希望者は今までどおり公費負担で接種することができます。  当クリニックでは以下の点を踏まえて、今まで通りの接種を行っています。
1 子宮頸がんは年9,000人の発症があり、そのうち死亡者は年2,700人もいること   
2 HPVワクチンの子宮頸がん予防に対する有効率は全年齢では50-70%だが、若年者では70-80%と良好であること
3 話題になっている複合性局所疼痛症候群(CRPS)は今いわれている全例がそうだとしても20~25万例に1例で、現在回復していない8例は100万例に
  1例以下の頻度であること
  さらに、CRPSは痛みと関係した副反応であり、HPVワクチンの成分が直接関係しているわけではなく、他のワクチンや献血や採血でも、その他の学校
  や日常の生活上のことでも起こりうること
4 他の多くの国でも定期接種のワクチンとして採用されており、今まで1億5千万回の接種された実績があること
5 HPVワクチンがもし定期接種でなくなって任意接種で接種した場合、副作用発生時の救済額が現在より非常に低くなること

WHOによると、全世界で年間3億人の女性が発がん性ヒトパピローマウイルスに感染し、その0.15%にあたる45万人で子宮頚がんが発症していると推定されています。 日本では、年間9,000人が子宮頸がんにかかり、2,700人が亡くなっています。 これらのワクチンはその約60%を占める HPV16型、18型の感染を予防します。

効果は、現時点で最低6年間は維持できることが確認されており、おそらく20年以上維持されると推定されています。 ただし、これらの型以外の発がん性ヒトパピローマウイルスの感染を防ぐことはできません。 ワクチンを受けた人でも子宮頸がんのがん検診は必要です。 また、このワクチンでは進行中のがん化を抑制することはできないため、性行為による感染の機会が生じるより前の接種が望ましいとされています。
どちらのワクチンも有効なワクチンですが、以下の特徴があります。 ご希望の製剤を選択できます。

▽ サーバリックス      使用している免疫増強剤が優秀であり、高い抗体価が得られます。 
                                     そのため、より長期間の効果を期待できる可能性があります。  
▽ ガーダシル           HPV6型、11型も予防できるため、尖圭コンジローマ、外陰がん、膣がん予防にも有効。
                                     局所反応(痛みや腫れ)がやや少ないとされています。     
                                     国際的な販売開始が早いため、世界的には多くシェアをとっています。

 

インフルエンザワクチン

インフルエンザワクチンは10月から12月末まで限定で接種を行います。 予約は不要で、接種は一般診療の時間に行います。
13歳未満では通常2-4週間の間隔で2回接種しますが、12月初旬までに接種を完了することが望まれます。
料金は、1回目 3,300円、2回目 2,500円(当院で1回目を接種した場合)です。